フランス語学習で遠回りしていませんか？

「Bonjour」や「Merci」が通じた日のこと、初めて自分の言葉で自己紹介ができたときの喜び。フランス語学習を始めたばかりの頃、一つひとつの成功体験が大きな自信となり、私たちは「この調子でいけば、いつかペラペラになれる！」と信じて疑いません。

ところが、ある程度学習が進むと、なぜか上達が感じられなくなる瞬間がやってきます。単語帳を何周しても、文法書を隅から隅まで読んでも、自分のフランス語力が伸びている気がしない。それはなぜでしょうか？

その答えは、あなたの学習方法が間違っているのではなく、「レベルアップした自分に、学習方法をアップデートできていない」からかもしれません。

プロアスリートに学ぶ「学習法の見直し」

どんな分野でも、上達にはそれに適した方法があります。スポーツでも、音楽でも、仕事でも、ただやみくもに練習を繰り返すだけでは、ある時点で成長は止まってしまいます。

例えば、一流のプロアスリートでさえ、必ずコーチをつけます。なぜなら、コーチは選手の課題を客観的に見つけ、その日の目標や練習方法を調整してくれるからです。もしコーチが選手の成長を促せないと判断されれば、選手は新しいコーチを探します。

これは、フランス語学習も同じです。初心者のうちは、単語や文法の丸暗記が効果的でした。しかし、中級者になると、それでは足りません。単語を「文脈の中で」覚えたり、「伝わること」を優先して話す練習をしたりと、次のレベルのハードルに合わせた新しい学習法が不可欠になるのです。

多くの学習者は、これまで自分を上達させてくれた方法に固執しがちです。しかし、その方法こそが、次のステップへの足かせになっているとしたら、どうでしょう？

独学者は「自分のコーチ」になろう

語学学校に通っている方は、講師があなたのコーチとして、次に何をすべきかを教えてくれるでしょう。しかし、独学で頑張っている方は、自分でその役割を担う必要があります。つまり、**「自分のコーチ」**になるのです。

一度、立ち止まって今の学習方法を見直してみませんか？

  1. 現状を客観的に分析する：
    • 今の自分のフランス語力はどのレベルか？
    • どんなときに、どんなことが話せなくて困るか？
    • なぜ、上達が停滞していると感じるのか？
  2. 目標を再設定する：
    • 次にできるようになりたいことは何か？（例：カフェで注文するだけでなく、店員さんと雑談できるようになる、など）
  3. 学習方法を更新する：
    • その目標を達成するために、新しい学習法を試す勇気を持つ。

これまで上達したと感じた方法が、これからの上達を阻害する足かせになることもあります。今日から、あなたにとって最高のコーチとなり、より効率的に、そして楽しくフランス語を上達させていくことを願っています。

あなたのフランス語学習が、無駄な回り道をすることなく、さらに加速していくことを心から願っています。