フランス系ユダヤ人、スペインで降機を命じられる。パリがブエリング航空に「説明要求」

フランスのジャン=ノエル・バロー外務大臣は、スペインの航空会社ブエリングに対し、休暇帰りのフランス系ユダヤ人の青少年約50人が同社機から降ろされた問題について、「説明」を求めました。この事件はフランス国内で大きな波紋を呼んでいます。
バロー外相は7月26日土曜日、ブエリング航空のカロリーナ・マルティノリCEOに直接電話し、詳細な経緯の説明を要求。事件は水曜日の午後、2週間のスペイン滞在を終えた少年少女グループが、バレンシア空港からパリ・オルリー空港へ向かう便に搭乗しようとした際に発生しました。ブエリング航空は木曜日に発表した声明で、青少年側が「不適切な行動」や「フライトの円滑な進行を危うくする非常に衝突的な態度」をとったためだと主張。しかし、キャンプの主催者側は、「正当な理由なく」降機させられたと反論しています。
「差別」の有無を徹底調査へフランス外務省の発表によると、バロー外相はマルティノリCEOに対し、「フランス系ユダヤ人の若者グループが航空会社の飛行機から降ろされたことによって引き起こされた強い感情」を伝えました。同省はさらに、この事件に関してブエリング航空による厳格な内部調査を強く求めています。今回の出来事が差別行為であったかどうかが、今後の焦点となります。