仏サルコジ元大統領、13日パリ出頭、入所時期決定へ

リビアからの違法な選挙資金提供疑惑をめぐり、懲役5年の実刑判決が確定したフランスのニコラ・サルコジ元大統領(70)は13日月曜日、パリの国家金融検察庁に出頭します。これは、刑務所への収監(入所)日程と場所を告げられるための手続きです。
サルコジ氏に対する収監命令は、この出頭日から最長で4か月以内に執行される見通しですが、それまでは引き続き自由な状態が保たれます。
フランスの元首経験者が収監されるのは、極めて異例の事態であり、欧州連合(EU)加盟国全体でも、元国家元首が投獄されるのは史上初となります。
サルコジ氏は、2007年の大統領選挙を勝利に導くため、当時のリビア最高指導者ムアンマル・カダフィ大佐側から違法な資金提供を受けるため、最側近らに働きかけさせたとして、「犯罪者集団結成」の罪で9月25日に有罪判決を受けました。
裁判所は、元最高権力者であるサルコジ氏が犯した「事案の並外れた重大性」を理由に、判決後すぐに刑を執行するための「執行猶予付き、仮執行付き収監命令」を発令しています。
サルコジ氏は一貫して無罪を主張し、すでに控訴していますが、裁判所は収監手続きを進めます。
他の共犯者2名とは異なり、同氏はこれまで司法当局の召喚に全て応じてきた経緯から、収監までに業務上の整理を行うための猶予が認められていました。
収監される施設では、元大統領の身辺の安全を考慮し、他の収容者と隔離された「脆弱者区画」が適用されると見られています。