ブルガリア大統領、仏サルコジ元大統領の釈放を要請:リビア看護師解放の功績を評価

ブルガリアのルーメン・ラデフ大統領は、現在収監中のニコラ・サルコジ仏元大統領に対し、深い感謝と支援を示すとともに、その釈放を求める異例の呼びかけを行った。大統領は、サルコジ氏が2007年のリビアにおけるブルガリア人看護師解放において決定的な役割を果たした功績を高く評価した。

ソフィアの大統領官邸で開かれた式典で演説したラデフ大統領は、「サルコジ氏の個人的な取り組みは多大な努力を要した」と強調。ヨーロッパの政治家たちに対し、「今日、投獄されている彼には我々の支援、共感、そして感謝が必要だ」として、同氏の解放を訴えた。

解放されたのは、リビアで数百人の子供たちにエイズウイルスを意図的に感染させたとして告発され、何度も死刑判決を受けていた5人のブルガリア人看護師らである。

2007年7月、当時のセシリア・サルコジ夫人とともにフランス大統領専用機でソフィアに帰還した出来事は、長年にわたる両国間の外交上の懸案に終止符を打った。ラデフ大統領は、その解決に尽力したサルコジ氏に改めて敬意を表した形だ。

サルコジ元大統領は現在、2007年大統領選の資金源を巡るリビアからの不正献金疑惑に関連し、「犯罪者集団の結成」の罪で禁固5年の実刑判決を受け、約3週間前から服役している。

来週月曜日には、パリ控訴院が同氏の仮釈放要求について審理する予定となっており、ブルガリア大統領からの今回の要請が、司法判断に何らかの影響を与えるかどうかが注目される。

【出典】20minutes 11月8日配信記事 『Nicolas Sarkozy : En souvenir des infirmières libérées en 2007, le président bulgare demande sa libération』(https://www.20minutes.fr/societe/4184411-20251108-nicolas-sarkozy-souvenir-infirmieres-liberees-2007-president-bulgare-demande-liberation