デシャン仏代表監督、W杯2026へ「最後の闘い」を準備

サッカーのフランス代表を率いるディディエ・デシャン監督が、2026年ワールドカップ北中米大会に向けた本格的な準備に着手した。出場権は既に手中に収めており、監督として7度目、そして「最後の挑戦」となるこの大会で、有終の美を飾ることを誓う。
2012年からチームを率い、一度も予選敗退のないデシャン監督だが、今回は48カ国が出場し、米国、メキシコ、カナダの3カ国で開催される特殊なフォーマットへの対応が求められる。3つのタイムゾーンをまたぐ広大な開催地でのロジスティクスと、競技面での課題は前例がない。
負傷で主将FWエムバペが欠場するアゼルバイジャンとの消化試合(日曜日)を終えると、デシャン監督の最初の重要日程は12月5日にワシントンで行われるW杯組み合わせ抽選会だ。
現在FIFAランク3位のフランスはシード権(12カ国)を確保しており、一次リーグで強豪との対戦は避けられる見通し。しかし、対戦相手と共に、「どの地域で戦うか」という試合会場が、今後のチームの活動計画を左右する。指揮官は「3つの大きなゾーンがあり、広大なエリアをカバーしなければならない。グループと開催地次第で全てが決まる」と、抽選会の重要性を強調。FIFAが提示する65カ所の候補地の中から、ベースキャンプ地の選定も急務となる。
W杯の最終リスト発表前、唯一の国際試合期間となる来年3月の活動も焦点の一つだ。関係者によると、フランスサッカー連盟はブラジル戦を含む2試合の親善試合を組み込んだ米国遠征を検討している模様。デシャン監督は「会長次第だが、可能性はある」と述べ、この2試合がW杯本戦前の「最後のテスト」になることを示唆した。
指揮官は、W杯・欧州選手権で6度中3度決勝に進出させた実績を踏まえ、今年の欧州選手権での不振を払拭したい考えだ。デシャン監督は「可能な限り遠くまで進む義務がある」と控えめながら、主将エムバペは「目標が準決勝なら、そこで止まって帰るのか? 目標は優勝だ。夢は勝つことだ」と、タイトル奪取へ明確な意欲を示している。
【出典】EXPRESS 11月15日配信記事 『Equipe de France: Deschamps, les chantiers de l'Atlantique』(https://www.lexpress.fr/informations/equipe-de-france-deschamps-les-chantiers-de-latlantique-CCQIXF5QCFA2ZGQLWXFWME6NWE/?cmp_redirect=true)

