【ニュース】仏上院、大企業への追加課税を否決

フランス上院(定数348)は週末、2026年予算案の審議を行い、政府が主要施策として掲げていた大企業への法人税上乗せ案を反対多数で否決した。あわせて、不動産富裕税(IFI)の適用範囲を縮小する修正案も可決した。上下両院のねじれが鮮明となり、今後の予算成立に向けた調整は難航が予想される。
上院で否決されたのは、売上高10億ユーロ(約1600億円)を超える約400社を対象とした大企業の利益に対する特別付加税。政府は前年の予算で導入した同税を26年も継続(負担率は半減)し、40億ユーロの税収確保を見込んでいた。しかし、右派・中道が過半数を占める上院は、反対202票、賛成118票の大差でこれを退けた。
上院のユソン予算報告者(共和党)は、「政府が歳出削減に取り組まず、企業への安易な課税を選択することは理解に苦しむ」と批判。同税は当初25年限定の措置と説明されていた点を指摘し、歳出削減による財政再建を優先すべきだとの立場を強調した。
一方、富裕層を対象とした「不動産富裕税(IFI)」についても、上院は中道派が提出した修正案を可決した。修正案では、不動産価格の高騰を考慮し、課税の最低限度額を現行の130万ユーロから257万ユーロへと大幅に引き上げる。
また、賃貸用不動産などを「経済成長に寄与する生産的な投資」と定義して課税対象から除外する一方、現行では対象外となっている高級車、ヨット、暗号資産(仮想通貨)などを新たに課税対象に加えた。モンシャラン公会計相は、この修正案が実行された場合、現行よりも6億ユーロの減収になると懸念を表明している。
同予算案は今後も議会での審議が続くが、与党が過半数を割る下院との意見の隔たりは大きく、政府は厳しい舵取りを迫られている。
【出典】20 minutes 11月29日配信記事 『Budget : Le Sénat s’oppose à la surtaxe sur les entreprises et réduit la portée de l’impôt sur la fortune immobilière』(https://www.20minutes.fr/politique/4188720-20251129-budget-senat-oppose-surtaxe-entreprises-reduit-portee-impot-fortune-immobiliere)
