31年経て真相は? 女子高生殺害事件の容疑者、ついに法廷へ

1994年にフランス北部で発生した女子高生ナデージュ・デノワさん(当時17)殺害事件で、元受刑者のパスカル・ラフォリー被告(58)が31年の時を経て、ついに法廷に立つことになった。過去に性的暴行で有罪判決を受けているラフォリー被告は、最大で懲役30年の刑に直面している。
この裁判の実現について、被害者の家族を弁護するアルノー・ミエル弁護士は「奇跡だ」と語る。事件発生当時、現場から採取された身元不明のDNA痕跡以外に有力な手がかりはなく、捜査は難航していた。そのため、2021年11月に容疑者逮捕の知らせを聞いた時、家族は「驚き、そしてショックを受けた」という。
事件は1994年5月24日に起きた。デノワさんの遺体は、彼女が通っていた高校近くの小道で、一部が葉に覆われた状態で発見された。現場からは、黒いランドセル、ベルト、腕時計、そして摘みたてのバラが見つかっている。
ラフォリー被告は、1997年と2002年に強姦と性的暴行の罪で有罪判決を受けている。今回の裁判では、この過去の犯罪歴も大きな焦点となるだろう。
長きにわたり未解決だった事件は、30年以上を経て新たな局面を迎えた。法廷で明かされる真実が、被害者と遺族にようやく安らぎをもたらすことを多くの人々が願っている。