ノルマンディーで馬大量虐殺の疑い、23歳容疑者が法廷へ

セーヌ=マリティーム県ル・アーヴル(Le Havre)— 悲劇的な事件の全容解明に向け、司法が動き出した。この夏、8頭もの馬を襲った疑いがかけられている23歳の青年が、本日金曜日、ル・アーヴル司法裁判所で裁かれる。15頭の馬が切断・損傷を受け、うち5頭が命を落とすという前代未聞の残虐行為の容疑者だ。
被害馬は、眼球を潰されたり、刃物で深く切り裂かれ、殴打された上、腹部を裂かれたものまでいるという。この3月から8月にかけてセーヌ=マリティーム県内で発生した一連の犯行の背後にいるとされるテディ・C.容疑者は、「家畜に対する重大な虐待または残虐行為」の罪に問われている。有罪となれば、懲役5年と7万5,000ユーロ(約1,100万円)の罰金が科される可能性がある。
容疑者の弁護を務めるメ・ヴァレリー・ジャール氏は、依頼人が**「非常に複雑な精神的プロファイル」**を抱えているとし、「彼を施設に入院させるべきだ」と強く主張している。
ル・アーヴル近郊、アンジェルヴィル=ロルシェ出身のテディ・C.容疑者は、8月4日に憲兵隊によって身柄を拘束された。逮捕数日前には、サン=マルタン=デュ=マノワールで5頭の馬が襲撃される事件が発生。うち1頭は死亡し、別の1頭は片目を失う重傷を負った。
捜査は、現場に残されたヒトの血痕から分離されたDNAが決め手となった。ルーアンの捜査部門の調べにより、このDNAがテディ・C.容疑者のものと特定された。彼は過去にも、未成年時に暴行事件で有罪判決を受けており、弁護士によると「いじめてきたという同級生をナイフで刺した」経歴があるという。