ルーブル大強盗 8宝飾品盗難

世界で最も訪問者の多いルーブル美術館で、日曜日の朝、前代未聞の強盗事件が発生した。文化大臣のラシダ・ダティ氏によると、「計り知れない価値」を持つナポレオンと皇妃コレクションの宝飾品8点が盗まれた。

犯行は開館直後の午前9時半頃、わずか4分から7分間の「電撃的な」手口で行われた。2人組と見られる犯人は昇降機を利用して展示室に侵入し、小型のチェーンソーなどの道具を用いて犯行に及んだ模様だ。実行犯を支援する別の男が外で見張っていたと報じられている。

内務大臣のローラン・ニュネス氏は、盗まれた品々は「真の文化的財産的価値」があると強調し、警察筋は犯人グループを「ベテランの」「外国人の可能性もある」組織犯罪者と見て捜査を進めている。

盗まれた宝飾品の中で、ウジェニー皇妃の冠が美術館敷地内で破損した状態で発見された。これは、盗賊が逃走時に遺棄したものと見られている。この冠は1,354個のダイヤモンドと56個のエメラルドで構成される貴重な品だ。

犯人らは犯行後、強力なスクーターに乗って逃走。その後、使用されたと見られるスクーターが1台、燃やされた状態で見つかっている。

ダティ文化大臣は、「組織犯罪は今や美術品を標的とし、美術館は格好の標的になっている」と危機感を表明。

事件発生を受け、警備員が緊急で入口を封鎖し、一部の来館者が一時的に足止めされたものの、負傷者はいない。ルーブル美術館は終日閉鎖となり、パリ司法警察の強盗対策班(BRB)と文化財密売対策室(OCBC)が連携し、組織的な窃盗事件として徹底的な捜査に乗り出している。現在、盗まれた品の正確な損害額の評価が進められている。

【出典】20minutes 10月19日配信記事 『Cambriolage au Louvre : Huit bijoux d’une « valeur inestimable » dérobés, une couronne retrouvée par terre』(https://www.20minutes.fr/societe/4180014-20251018-comment-fait-aeroport-orly-battre-records-frequentation